CUDA+GPGPU、C++、C#などのプログラムについての備忘録がわり
Posted by サンマヤ - 2011.12.12,Mon
少しずつこちらや本家サイトも再開しようとしているのですが、
昨日、長文の記事を書いてアップしようとしたらエラーで全部きえてしまいましたwww
というわけで、気力が萎えたので適当です。
今回とりあげる本は、これです。
「ファインマン物理学」シリーズなどはけっこう有名かと思いますが、
この本は絶版なので手に入りにくいです。高いですし。
私はたまたま近所の市立図書館にあったので借りました。
なんでこんなマニアックな本が置いてあったのか謎ですw
というわけでアフィリエイト貼り付けてもアフィリエイトにならないという罠もありますが・・・
さて、この本で一般相対論を勉強することは、まったくお勧めしません。
むしろ、一度、一般相対論やら場の量子論やらを勉強し、
現代物理学の枠組みが一定あたまに入った状態で読まないと、のっけから意味不明でしょう。
というのも、最初にファインマンのお家芸ともいうべき「ファインマンダイアグラム」を用いて、
重力子があったとしたら、それがスピン2になるということを説明するところから始まるからです。
ファインマンダイアグラムなんて場の量子論やらないと出てきませんから、
学部生じゃ入口で躓いてしまうでしょう。
ですが、一度物理の酸いも甘いも知った人が読めば、
この議論が意味するところを理解し、ニヤリとできるはずです。
ここでは、スピンの議論に続き、変分原理といくつかの重力についての実験事実を用いて、
アインシュタイン方程式にたどり着きます。
ここでは等価原理や時空の幾何学といったものは一切出てきません。
これはすごいと思いました。
いわゆる一般相対論の用いる様々な道具立てなしに、アインシュタインと同じ重力場の方程式に到達できるのですから。
この辺のオーソドックスな教科書とは全く違った切り口で話を組み立てるところは、
ファインマンならではの面白いところです。
もちろん、重力場中における電磁気現象などを調べるためには、
等価原理や重力場が実は時空の曲がり具合を表すといった、幾何学的な側面を導入しないわけにはいきませんから、
後半は普通の一般相対論の講義に近い形になってきます。
そこでも、ブラックホール(当時はスーパースターと言った。ブラックホールの命名はファインマンの師匠、ウィーラーが1965年にした)についてや、
恒星や銀河についての計算機を用いた計算など、
当時の最先端の議論が踏まえられています。
時代の雰囲気をつかむという意味でも興味深い本でした。
この本で知ったのですが、ファインマンは1961年のノーベル賞受賞の前後で、
重力場の量子論に取り組んでいたようです。
この講義は、大学院生向けの講義であると同時に、ファインマンの思考の記録でもあるわけです。
結局、重力場の量子化には成功しませんでした。本書の16章第2節で、
「この理論はたぶん繰り込み可能ではないと思う。繰り込み可能でないことが、理論にとって真の問題点なのか、私にはわからない。」
とファインマンは言っています。
しかし、50年たった今も、重力場の量子化はいまだに成功せず、いまなお物理学に残された大問題であり続けているわけですから、
やはり「真の問題」だったというべきなのでしょうか。
おそらく、当時としては「繰り込み」(これで朝永やファインマンらがノーベル賞をとったわけですが)について、
一時的、あるいは緊急避難的な発散の回避方法であって、
早晩これに代わる計算方法なり理論枠組みが出てくるという考えがあったのではないかと思います。
ところが、予想に反してそこから半世紀たった今でも「繰り込み」を超えるものがでていないわけです。
私も、この「繰り込み」というものには不十分さを感じずにはいられませんし、
それはおそらく、物理学をやっている人々にとって共通認識ではないかと思います。
重力場の量子化についてきちんと考えてみたいと思っている人にとって、
一度は読んでおくといい本なのではないかと思います。
昨日、長文の記事を書いてアップしようとしたらエラーで全部きえてしまいましたwww
というわけで、気力が萎えたので適当です。
今回とりあげる本は、これです。
「ファインマン物理学」シリーズなどはけっこう有名かと思いますが、
この本は絶版なので手に入りにくいです。高いですし。
私はたまたま近所の市立図書館にあったので借りました。
なんでこんなマニアックな本が置いてあったのか謎ですw
というわけでアフィリエイト貼り付けてもアフィリエイトにならないという罠もありますが・・・
さて、この本で一般相対論を勉強することは、まったくお勧めしません。
むしろ、一度、一般相対論やら場の量子論やらを勉強し、
現代物理学の枠組みが一定あたまに入った状態で読まないと、のっけから意味不明でしょう。
というのも、最初にファインマンのお家芸ともいうべき「ファインマンダイアグラム」を用いて、
重力子があったとしたら、それがスピン2になるということを説明するところから始まるからです。
ファインマンダイアグラムなんて場の量子論やらないと出てきませんから、
学部生じゃ入口で躓いてしまうでしょう。
ですが、一度物理の酸いも甘いも知った人が読めば、
この議論が意味するところを理解し、ニヤリとできるはずです。
ここでは、スピンの議論に続き、変分原理といくつかの重力についての実験事実を用いて、
アインシュタイン方程式にたどり着きます。
ここでは等価原理や時空の幾何学といったものは一切出てきません。
これはすごいと思いました。
いわゆる一般相対論の用いる様々な道具立てなしに、アインシュタインと同じ重力場の方程式に到達できるのですから。
この辺のオーソドックスな教科書とは全く違った切り口で話を組み立てるところは、
ファインマンならではの面白いところです。
もちろん、重力場中における電磁気現象などを調べるためには、
等価原理や重力場が実は時空の曲がり具合を表すといった、幾何学的な側面を導入しないわけにはいきませんから、
後半は普通の一般相対論の講義に近い形になってきます。
そこでも、ブラックホール(当時はスーパースターと言った。ブラックホールの命名はファインマンの師匠、ウィーラーが1965年にした)についてや、
恒星や銀河についての計算機を用いた計算など、
当時の最先端の議論が踏まえられています。
時代の雰囲気をつかむという意味でも興味深い本でした。
この本で知ったのですが、ファインマンは1961年のノーベル賞受賞の前後で、
重力場の量子論に取り組んでいたようです。
この講義は、大学院生向けの講義であると同時に、ファインマンの思考の記録でもあるわけです。
結局、重力場の量子化には成功しませんでした。本書の16章第2節で、
「この理論はたぶん繰り込み可能ではないと思う。繰り込み可能でないことが、理論にとって真の問題点なのか、私にはわからない。」
とファインマンは言っています。
しかし、50年たった今も、重力場の量子化はいまだに成功せず、いまなお物理学に残された大問題であり続けているわけですから、
やはり「真の問題」だったというべきなのでしょうか。
おそらく、当時としては「繰り込み」(これで朝永やファインマンらがノーベル賞をとったわけですが)について、
一時的、あるいは緊急避難的な発散の回避方法であって、
早晩これに代わる計算方法なり理論枠組みが出てくるという考えがあったのではないかと思います。
ところが、予想に反してそこから半世紀たった今でも「繰り込み」を超えるものがでていないわけです。
私も、この「繰り込み」というものには不十分さを感じずにはいられませんし、
それはおそらく、物理学をやっている人々にとって共通認識ではないかと思います。
重力場の量子化についてきちんと考えてみたいと思っている人にとって、
一度は読んでおくといい本なのではないかと思います。
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